こんにちは。Lensのナカザト(@LENS_BLOG_)です。普段は会社員をする傍らで、副業として結婚式の撮影などのフォトグラファー(カメラマンというよりこっちのほうがカッコイイ)をしています。Lensというブログ名にも関わらず、本ブログはレンズに関する話題は少なめとなっていますw今回は久しぶりにレンズをご紹介したいと思い、記事におこしてみました。
本日ご紹介するのは僕が現在(2018年4月)最も愛用している中望遠の単焦点レンズ、AF-S NIKKOR 85mm f/1.8Gです。この子は安いにもかからず一級品の描写をする、コスパ最強なレンズなのです。焼肉屋でいったら練馬区にある牛蔵のような感じ。高級店ではないけれども良い肉出すなぁみたいな製品です。あぁ焼肉食べたい。
参考:コスパ最高!焼肉の名店”牛蔵”を当日予約して、希少部位を片っ端から食してみた
スペック
製品名 | AF-S NIKKOR 85mm f/1.8G |
焦点距離 | 85mm(単焦点) |
開放F値 | F1.8 |
絞り羽根枚数 | 7枚 |
最短撮影距離 | 0.8m |
最大撮影倍率 | 0.124倍 |
最大径×長さ | 80×73 mm |
重量 | 350g |
フィルター径 | 67mm |
実勢価格 | ¥51,460 ~ ¥59,800 |
まずはセオリー通りスペックから。特筆すべき点は何と言っても重量ですね。とにかく軽いんですこれが!重さを感じないほど軽い。軽さは正義ですから、それだけでもう使う理由になります。
購入時に迷った点が、絞り羽根7枚というところです。絞り羽根はレンズの奥にある光量を調整する羽根の数なのですが、これは枚数が多いほどボケ味や光芒がキレイになるとされていて、現在は7枚と9枚が主流です。比較表を後述しますが、一般的に高級なレンズが9枚、安価なレンズが7枚になっています。
中望遠レンズを使う最も大きな理由は、ボケ味がキレイだからです。絞り羽根が7枚だとあまりきれいにボケないのでは…と迷っていたのですが、そんなことは自分にとっては杞憂でした。スペックだけ見ていてはダメですねw
他製品との比較
85mmは人気の焦点距離なので、ニコンFマウントでも様々な種類のレンズが販売されています。本記事を見ている方のなかでも悩んでいる方は多いんじゃないでしょうか。一度並べてみます。
メーカー | ニコン | ニコン | タムロン | シグマ |
製品名(一部省略) | Nikkor 85mm F1.8G | Nikkor 85mm F1.4G | SP 85mm F/1.8 | 85mm F1.4 DG HSM |
開放F値 | F1.8 | F1.4 | F1.8 | F1.4 |
絞り羽根枚数 | 7枚 | 9枚 | 9枚 | 9枚 |
最短撮影距離 | 0.8m | 0.85m | 0.8m | 0.85m |
最大径×長さ | 80×73 mm | 86.5×84 mm | 84.8×88.8 mm |
94.7×126.2mm |
手ぶれ補正 | 無 | 無 | 有 | 無 |
重量 | 350g | 595g | 660g | 1130g |
フィルター径 | 67mm | 77mm | 67mm | 86mm |
価格コム最安値 | ¥51,460 | ¥160,467 | ¥72,470 | ¥108,380 |
所管 | 安くて軽い、コスパ最高。 | 高いけど良いレンズ。 | 安くて手ぶれ補正もある優等生。 | 描写すごいけどめちゃ重い。 |
並べてみると、いかに本レンズがお手軽か分かりますね。ただ、スペックだけ見ると他のレンズと比べて貧弱でちょっと怖いですよね。ホントに良いのかよみたいな。
他のレンズでいくと、SIGMAは重た過ぎてちょっと日常で使うのは厳しい感じがします。仕事でとか、ポートレート撮影に限定するとかであればいいのですが、旅行に持っていったり散歩スナップとかだとあまり向きません。カッコいいですけどねぇ。
タムロンは手振れ補正もあるし、価格もこなれてて良い感じ。AFも他のレンズに比べて早いという口コミもあり、実はメチャクチャ気になっているレンズですw是非一度使ってみたい。以前はレビュー等が出そろっていなかったのもあって見送ったのですが、周りの評価も高く、今最も気になる存在。タムロンもレベル高いレンズを出してきますねホントに。
純正のF1.4はちょっと高いですが、開放が1.4ですからボケ味はすごいでしょう。評価も高い。もし純正のF1.8の描写に不満があったら、少し無理をしてでも売却してこちらを買い直していたと思います。
見た目
外観を載せて行きます。ニコンの高級ラインは金環とナノクリスタルコートの証である「N」が刻印されますが、このレンズはどちらもありません泣。
裏返してみました。シンプル。
付属のフードは丸型です。かわいいけどこの子をレンズにつけるとかさばる…。ところで、フードって本当に効果あるんですかね。あるから付いているでしょうけど、検証したことがないw一回実験してみようと思います。
フードを逆付けにしたところです。こうすると、上の部分が一気に太くなります。けっこう太いので注意。
フードをくっつけて見ました。撮影時のデフォルトですね。
レンズのフェイス。いやあ、綺麗ですね。レンズって改めて見ると本当に美しい。芸術の域。
手に持った感じです。サイズ感的にはこんな。
D600にくっつけてみました。本体も軽いので、見た目も重さもバランス良い感じ。
良いところ
やっぱり作例を見ないとよくわからないですよね。実際に撮った写真を見ながら、良いところをお伝えしていきます。
1.柔らかい描写と美しいボケ味
ポートレートレンズを名乗るだけあって柔らかい描写です。人の肌を美しく描くのに特化したレンズなのでしょう。このレンズで撮ると、人の良い部分が表出されるような感覚があります。ポートレートを撮る時はほぼこれを使ってます。
ボケも素敵。人を撮る時は開放で撮ることが多いですが、ボケが美しいにも関わらずそこまで描写が甘くなったり、周辺減光して真っ黒になったりはしません。
2.逆光になかなか強い
他の85mmレンズと同条件で比較したことはないものの、逆光でコントラストが極端に落ちるということはありません。ポートレートを撮っている時は、むしろフレアが出てほしかったりもする時もあるのですがw、このレンズだとしっかり写せます。フリンジも少ない。
これらは夕日を直接受けている逆光写真です。さすがにここまで来るとコントラストが弱まりますが、個人的にはこういうふわっとした雰囲気が好きなのでありかなーと。
3.絞ればシャキッと撮れる
中望遠とはいえ、絞って撮りたいこともあると思います。風景を撮るようなレンズではないながらも、僕はけっこう風景写真やスナップでも使ったりしています。
4.中望遠の圧縮感が面白い
これはレンズというより、85mmという画角の話です。中望遠レンズには独特な圧縮感があり、風景がぎゅっと近づいたように写ります。その感覚が人の目で見た光景と違うので、楽しいんですね。
僕はこの85mmの独特な圧縮感がすごく好きで、ポートレートはもとより風景やスナップまで幅広く使ってます。85mm1本で写真を撮り歩くことも多い。ホントに面白いんですよねぇ。是非一度、85mmだけをもって散歩してみることをお勧めします。
もう一歩な点
ここまで良いところばかりをお伝えしてきましたが、ここがよかったらなぁと思う点を挙げてみます。
- AFが早くない
- 寄れない
このレンズだけに当てはまるのではなくて、どちらも85mm単焦点には共通の課題です。描写は問題ないのですが、AFが早くないのと寄れないのは残念な点。
AFについては口コミを見たのと家電量販店で触った限りでは、タムロンが多少良いという意外はどっこいどっこいな状態です。純正のF1.4もAF速度と精度はF1.8とほとんど変わらないという評判です。うーん…やっぱりタムロンを一度触ってみたい笑。
ただこのAFが気になるのは、僕が結婚式の撮影で使っているからです。結婚式だと一瞬一瞬が勝負。AFが迷ってて誓いのキスを逃してしまうなんてことになっては大変。だからAFの早さと精度に対して普通の人よりもナーバスになるんですねw普通に使っている分には気にならないかも…です。
先ほどのスペック表でのせていますが、寄れない(最短撮影距離が長い)というのはどのレンズも共通した課題です。テーブルフォトなどでは使うのが厳しいかと。ここさえクリアしていたら、85mm1本で旅行いっても良いとまで思ってしまうんですけどねー。作り的に難しいんですかね。
最後に
あと一歩な点も書きましたが、総じてこのレンズにはとっても満足してます。何と言っても美しいボケと柔らかい描写は最高級です。この値段でここまで写り、かつ軽い。自分にとっては最高のレンズだと思ってます。使用しているレンズの中でも、最も使用頻度が高いです。
本記事がレンズを迷っている方の役に立ち、背中を押せたなら嬉しいです!ぜひ購入してみてくださいませ!