SIGMAのARTライン、35mm F1.4を購入した理由を語ってみる

こんにちは。当ブログを運営しているナカザト(@LENS_BLOG_)です。先日SIGMA製のレンズ、35mm F1.4 DG HSMを購入いたしました。僕は一年に1〜2本レンズを購入していますが、このレンズは2018年に入って1本目のレンズ。

正直言って今回は自分的にかなり冒険しました。35mmは普段使わない画角ですし、シグマのレンズは一度も使ったことがありませんなぜ35mm単焦点を選んだのかなぜシグマを選んだのかについて今回書いていきます!レンズ選びに悩んでいる方の参考になったら嬉しいです。

標準レンズを使わなくなった

多くの人にとって標準レンズは35mm換算で50mmです。でも僕は85mmという中望遠画角が好きで、僕にとっての標準レンズは85mmなんですポートレートはもちろん、スナップだろうが風景だろうがだいたい何でも85mmで撮影しています。独特の圧縮感の虜になり、僕の目は常に85mmで見えていると言っても過言ではない程その画角が染み付いています笑。実際に撮影履歴を見ても日常で使うのはほぼ85mmなんです。85mmへの愛は下記の記事で書いています。

中望遠(特に85mm)は最高に楽しいレンズ!

元々持っていたAI AF Nikkor 50mm f/1.4Dの描写に満足が出来なくなっていたことも要因の一つです。このレンズは大好きなんですが…絞り羽根が7枚かつ多角形のため丸ボケが出来ない点がネック。以前は別に問題なかったんですが、人を撮るようになってからボケの柔らかさを追い求める身体になってしまったのでw、気になるようになりました。もちろん今でも50mmは好きなレンズなのですが、今の僕の写真の好みにあまりフィットしないのです…

旅行の相棒が欲しい

85mmでカバーできないのは、景色の良い場所に行って広めに撮りたい時、室内でスペースが限られている時、テーブルフォトを撮る時などです。僕の大好きな85mmでも、どうしても物理的に解決ができません。

必然的に、旅行に行ったときは50mmの登場回数が多くなってきます。ただ先ほど言った理由から、今は50mmをあまり使いたくない。「じゃあ広角レンズを使えばいいじゃん!」という意見が聞こえてきそうですが、僕は広角レンズ特有のパースが効いたダイナミックな表現が苦手。基本的にどんな時でも標準レンズを使いたいのです(じゃあなんで広角レンズ買ったんだという感じですがw)

旅行で使うレンズが欲しいなーと思ったことは、レンズを買い足す一番の後押しになりました。だって旅行いったら良い写真残したいじゃないですか

50mm付近で欲しいレンズがなかった

ということで最初は50mmの単焦点レンズを買い足したい欲求にかられました。ニコンFマウントのフルサイズ対応で50mmというと下記のレンズが筆頭に挙げられます。ちなみにフォーカス合わせに神経をすり減らすのが苦手なのでw、マニュアルレンズは外しています。

 

AF-S NIKKOR
50mm f/1.4G

AF-S NIKKOR
58mm f/1.4G

SIGMA
50mm F1.4

TAMRON
SP 45mm F/1.8
焦点距離 50mm 58mm 50mm 45mm
最大絞り 1.4 1.4 1.4 1.8
価格コム最安値 48,085円 154,880円 94,380円 42,122円
絞り羽根 9枚 9枚 9枚 9枚
重量 280g 385g 815g 520g
最短撮影距離 0.45m 0.58m 0.4m 0.29

※スペースの関係上、一部の名称が異なっていますがご了承ください。また、価格コムの最安値は本記事執筆当時、2018年3月の金額になります。

並べて見ると、50mmで色んなレンズがあることが分かります。ただ、どれも買いたい欲求がわき起こって来ませんでした…

AF-S NIKKOR50mm f/1.4Gについては、価格コムのレビューなどであまりにもボケのうるささが指摘されていたので早々にやめてしまいました。悪いレンズではないと思うのですが、先ほど言った通りボケがきれいなレンズを求めていたので、このレンズだったら今持っている50mmから乗り換える意味はないかなぁと考えました。

AF-S NIKKOR58mm f/1.4Gはノクトの再来と言われていて、ボケが半端無く美しく、ネットでは神レンズとあがめられる最強のポートレートレンズです。実際に僕も店頭で触らせてもらってボケ味の美しさには感動しましたが、僕の場合は旅行用で使うレンズを探しています。その観点からすると、画角が狭い点と寄れない点がネック

SIGMA 50mm F1.4 DG HSMは素晴らしい描写力をもっていますし、何よりデザインがかっこいいので所有欲が満たされます。50mmには珍しく最短撮影距離が40mmというのもメチャクチャ良い点。ただ、圧倒的に重くて大きいのがネックこのレンズがもうひとまわり小さかったら100%このレンズを選んでいました

TAMRON SP 45mm F/1.8 Di VC USDは最後まで悩みました。作例を見る限りボケもきれいだし、手振れ補正も付いていて便利そうなレンズだと感じていたのですが…なんというかオールマイティで優等生過ぎてるのか、店頭で触っても「メッチャ欲しい!!」という欲求がわいてこなかったんですね。これは本当に感覚的なものなので説明が難しい。今でもTAMRONの45mmは良いレンズなんだろうなと思ってるのですが。

そんなこんなで35mmを見始めた

50mmで物欲を刺激するレンズが無かったため、35mmまで広げて検討をし始めました。そうするとこの絶妙な画角には魅力的で使ってみたいレンズがあった。今回購入したSIGMA35mmF1.4 DC HSMです。

35mmは何とも微妙な距離。広角というほど広角ではないし、多少パースがかかるので標準レンズとも少し違う。中途半端とも言えるし、標準の良さと広角の良さを併せ持つちょうどいい画角ともいうことも出来ます。85mmを日々使っている自分としては、「35mmと85mmの組み合わせってバランスがいいんじゃね?」と思い始めたのです。

 

AF-S NIKKOR
35mm f/1.8G

AF-S NIKKOR
35mm f/1.4G

SIGMA
35mm F1.4

TAMRON
SP 35mm F/1.8
焦点距離 35mm 35mm 35mm 35mm
最大絞り 1.8 1.4 1.4 1.8
価格コム最安値 55,817円 174,800円 80,590円 44,920円
絞り羽根 7枚 9枚 9枚 7枚
重量 305g 600g 665g 450g
最短撮影距離 0.25m 0.3m 0.3m 0.2m

初めて持つ焦点距離ですので、20万円近くの出費は考えられません。そしてこれまで色々見てきて今回は非純正レンズにチャレンジしてみたい欲求が高まってきたので、NIKON製の二つのレンズは一旦見送りました。ごめんなさい!

TAMRONはこの値段にも関わらず、手振れ補正が付いて寄ることも出来る上に、軽くて値段も安い超万能レンズ。これには悩まされました…TAMRONって最近は本当に優等生なレンズが多いですね。昔は安かろう悪かろうみたいなイメージがあったのですが、SPシリーズになってから良さげなレンズを多数繰り出してきているので今後注目のメーカーです。

ただ今回は最後まで悩んだ結果、SIGMAを選択しました。購入を後押しした理由は下記の通りです。

1.デザインがかっこいい
2.SIGMAの勢いがすごいので試してみたい
3.カリカリの解像感
4.美しいボケ味
5.ネットでの評判がめちゃくちゃ良い

色んなレビューを見るとこのレンズはカリカリの解像感があり、あっさりした色味だそうです。神レンズと崇められることも多く、シグマの最高傑作とも呼ばれています。そこまで言われると買いたくなってしまいますよねwやっぱり口コミの影響力って大きい。

それに加えて今回の選択で一番心が動いたのは、実はデザインなんです。

これまで10年以上カメラファンをやってきて、レンズにデザイン性を求めたことは一度もありませんでした。そんな自分がこのレンズをビックカメラで見て手に取った瞬間、衝撃が走ったんですね。

ブラックでシンプルなデザイン、金属特有の鈍い輝き、ツルツルして心地よい触り心地、ARTラインを証明するシルバーの刻印。なんだか、apple製品のような洗練した雰囲気を纏っています。一目で「これはいいもんだなきっと」と根拠ない自信が芽生え、欲しくてたまらなくなったんです。

カメラ選びもレンズ選びも、スペック以上に「なんかカッコいいな」「自分にしっくりくるな」という感覚的な部分は大切です。持って歩きたい、写真を撮りたいという欲求が起きれば、必然的に良い写真が生まれます。

終わりに

これまで、なぜ35mmを選んだのかと、なぜシグマを選んだのかを長々と説明して来ました。

レンズ選びでは焦点距離が大切です。いかにスペックの良いレンズだったとしても、それが自分のスタイルに合わない焦点距離だったら必然的に使用回数が減っていきます。本当に35mmを買うのかが一番迷ったポイント。だから本記事でも、なぜ35mmが欲しくなったのかという部分を多く書きました。もしこれを読んでいるあなたが35mm F1.4 DG HSMの購入を迷っていたとしたら、35mmが自分に合う画角かを問いかけるのが良いと思います。

さて、いまは手元にあって色々テスト撮影してます。作例がたまって来たらレビュー記事を書くつもりです!お楽しみに!

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プロフィール

Kenta Nakazato
平日は写真関連の企業に勤め、週末は写真を撮ってます。
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