こんにちは、カメラと写真が大好きなレンズです。カメラ好きにとって2〜3月といえば、CP+が開かれる時期。
CP+とは
CP+(シーピープラス、英:Camera & Photo Imaging Show)は、カメラおよび関連機器のコンシューマー向け展示会である。主催はカメラ映像機器工業会で、2010年から年1回のペースで開催されている。( wikipediaより)
カメラ業界の様々なメーカー、写真家などが一堂に会するカメラの祭典なのです。そのためこの時期になるとカメラ好き、写真好きはソワソワするんですね。僕も楽しみにしていて、昨日(3/3)行ってきたのでその様子を軽くレポートします!
会場はパシフィコ横浜
会場はみなとみらい駅から徒歩5分くらいのパシフィコ横浜。これも毎年のことです。
駅を降りるとCanonが新しく出したミラーレスカメラ、Kiss Mの広告でジャックされていました笑。さすがキヤノンさん、カメラ好きにガンガン訴求してきます。ただ、CP+に来るお客さんって、ほとんどがかなりコアなカメラ好きなので、Kissのターゲットユーザーとはちょっと違うような気もするけど…まぁ気のせいでしょう。
中古カメラフェアやアクセサリーのアウトレットもやってます。
ちなみに入場は事前にウェブ登録していたり、電器屋さんなどに置いてある招待状を持参していれば無料です。今年はもう終わってしまいましたが、この記事を読んでて「行ったことないー」という方はぜひ来年行ってみてくださいまし!無料なので!
会場はこんな感じです。人だらけ。めっちゃ年齢層高いイベントと思いきや、若い人もパラパラといらっしゃいます。
さすがカメラのイベントだけあって、みんな自慢のカメラを持って闊歩していらっしゃいます。僕も誇らしげにD4Sを首から下げて歩いていましたが、とにかく重いのでミラーレスユーザーがうらやましく感じられた1日でした笑。
HASEO氏のセミナー
最初に向かったのは、僕の大好きな写真家であるHASEO氏のセッション。富士フイルムの中判カメラ、GFXの赤表現の素晴らしさを語るプレゼンテーションでした。
名古屋出身のフォトグラファー。心の闇、人間社会の闇を切り撮り、独自の世界観、言霊とともに、写真で物語を生み、オリジナルのストーリーを展開。一度見たら忘れられない圧倒的な世界観は、写真という枠を超えた存在感を放ちます。こちらのページに作品が載っています。
最初はご自身が参加しているモノクローム展の説明や、普段の衣装作りやセット作りを説明されていました。曰く、モノクロは白と黒の二色ではなく、その間に様々な色が存在するだそうです。それまでカラーにしか興味がなかったのが、その事実を知った時に衝撃を受けてモノクロにもハマり始めたんだそうな。
うーん、深い…僕はまだモノクロを楽しむ余裕がないので、いずれレベルアップしたらチャレンジしたいな。というかHASEOさんといえばカラフルな世界観で有名なので、モノクロをやられているのは知りませんでした。
その後はGFXのカラークロムエフェクトの説明へ。
「アカより紅い、赤がある」
と表現されていました。GFXはこの赤を引き出してくれるから凄いとおっしゃっていました。僕からすると、赤がすごいというか写真自体の世界観・表現力がすごすぎて、カラークロムエフェクトがすごいのか何なのかわかりませんでしたがw
とにかく、周りがカラークロムエフェクトは万能ではなく、周りが暗い状況で発動するとめっちゃすごい発色をするということはおっしゃっていましたのでここに記しておきますw
その後、中一光学のブースを立ち寄った時にもHASEO氏を見ました。こちらも聞きたかったなぁー。
HASEO氏は4月にミッドタウンのフジフイルムスクエアにて写真展をするそうなのでぜひ見に行ってみようと思ってます。
イベント名 | HASEO 写真展 〜RED〜 Predators Of The City VIIII |
開催日時 | 2018年4月6日(金)〜4月19日(木) |
開館時間 | 10:00 – 19:00 (入館は18:50まで)、無休(年末年始除く) |
場所 | 富士フイルム 東京ミッドタウン本社1階 フジフイルムスクエア内 |
HP | こちら |
イルコ氏のセミナー
続いてやってきたのが、youtuberとしても有名なイルコ氏。
ブルガリア出身、関西在住のポートレートフォトグラファー。ストロボを使ったドラマチックなライティングが特徴。「光の魔術師」「ストロビスト」としてyoutubeで自身のノウハウを惜しみなく説明しています。HPはこちら
youtubeでずっとイルコ氏の動画を見てきていたので、実際に見た時には芸能人と会ったかのような感動を覚えました笑。やっぱり動画のキャラクター通りの陽気な人で、表情豊かでしたぁ。
さすがの売れっ子なイルコ氏。めちゃくちゃギャラリーが多くてやばかったです。
イルコ氏はイメージビジョンのブースでの「一灯ライティング」というタイトルのセミナーと、ストロボメーカーのニッシンでの「ライブ撮影」を見ました。
一灯ライティングでは、これまで撮影してきた写真を見せつつ、どのような環境でどのような機材・設定で撮影したかを説明されてました。ストロボは増やせば増やすほどいろんな表現ができますが、一灯でも使い方次第で様々な表現ができるということに驚かせられます。
続いて、ニッシンブースでのライブ撮影パフォーマンスの様子をご紹介。
少し前までずっと使っていたCanonではなく、sonyのα7R3を使って撮影されていました。撮った写真はすぐにモニターに表示されます。
ストロボは最初1灯ではじめ、撮影するたびに2灯→3灯と徐々に増やしていました。増やす度に絵に立体感が出てきて、感動でした。いやぁライブ撮影はやっぱり見ていて楽しいですね。
RT大歓迎!今日のステージ見に来てくれてありがとうございます😊
明日も16:00からライブ撮影しまーす
カメラはSONY A7RiiiなんでキヤノンからSONY に変えた理由👉 https://t.co/WFLLVDJ1bZ
キャッチライト作るLEDライト https://t.co/pzdXho54Gb
折畳み背景 by @manfrotto_jp pic.twitter.com/pH43beN1V4— イルコ・光の魔術師 / フォトグラファー (@ilkoallexandrof) 2018年3月3日
出来上がった写真がこちら。いやぁすごい。これで現像処理していないというのだから本当に驚きです。光を追い込むことでここまでできるんですねぇ。
イルコ氏は3/1に本を出版しています。あますことなくテクニックを書いているらしいので、気になった方はぜひ買ってみるといいと思います!
ヨシダナギ氏のセミナー
続いてやってきたのがニコンブース。少数民族を撮影するフォトグラファー、ヨシダナギさんのセミナーを聞きにきました。タイトルが「愛する少数民族を語る」という、もはやカメラも写真も入っていない面白い感じでした笑。
主にアフリカの少数民族を被写体に撮影する女性フォトグラファー。少数民族と同じ格好になって写真を撮影するスタイルで知られている。2015年、TBSの紀行バラエティ番組「クレイジージャーニー」で「服を脱ぎ民族と同じ姿になる写真家」として紹介され、エチオピアのスリ族との撮影の様子が取り上げられて一躍有名になる。(wikipediaより)
冒頭で始まった瞬間、「カメラのことも写真のこともよくわからない」と発言して会場の笑いを誘っていました。
さすがヨシダナギさんはとっても人気者。かなり広いプレゼン会場でしたが、座席が取っ払われて立ち見でも超満員という凄まじい状況でした。また、他の方と違って若い男女や、明らかにカメラファンでもなさそうな客層も多かったのが目立ちました。
幼少の頃にテレビで見たマサイ族にあこがれ、将来はマサイ族になるのが夢だったというヨシダナギさん。いつか市役所の人がボタンを持ってきて、「どの肌の色にするか選んでくれ」と言われると思っていたんだそうです笑。
「頑張れば夢は叶う、頑張ればどんなこともできるんだよ」と親から育てられてきたというヨシダナギさん。10歳のときに親に「誰がそんなこと(市役所の人がボタン持ってくる)を言ったの。別の人種にはなれないんだよ」と言われて、人生で初めて挫折したとのこと笑。
話が面白すぎますよね。クレイジージャーニーのアーカイブがyoutubeにありますので、ぜひ一度ご覧いただくのをお勧めしますw
面白かったのがこのアフロの民族(名前を忘れてしまいました)の話。
ヨシダナギさんの写真は基本的にグループで撮るのですが、このアフロの民族の場合は上の写真の青年をセンターにして撮っていたんだそうです。でも、撮影が長引いきて、なんだかマンネリ化してきたなーと思ったのでセンターを別の人と交代したんだそうです。そうするとこの青年が「おれセンターはずされたぁ」と泣き崩れてしまって撮影にならなかったと。
落ち着かせるために一旦撮影をバラしたとのことですが、この経験から、グループ撮影においてセンターの存在がめちゃくちゃ大事だということに気づいたんだそうな。秋元康さんの気持ちがわかったとおっしゃっていました笑
今までは外見が整っている人をセンターにしていたというヨシダナギさん。いろんな民族を撮影していくうちに、ムードメーカーや撮影の趣旨を一番理解している人をセンターにするのが最も上手くいくということに気付いたんだそうです。
そうすると撮影が長引いてきたりしたときに、センターが「もう少しだから頑張ろうよ」とか「俺たちがカッコいいってことを見せつけてやろうぜ」とか声をかけてくれたりして、モチベートしてくれるんだと言っていました。
これはなんだか、少数民族に関わらず世界共通の普遍的な事実な気がしますね。僕もグループ撮影するときは気をつけようと思います。
ヨシダナギさんの写真は本当に本当にカッコいいので、写真集もメチャクチャおすすめ。
と思っていたら4月25日に2冊目となる写真集、「HEROES ヨシダナギBEST作品集」が出版されるそうです。価格は12,000円と少し高いですが、絶対素晴らしい出来になっていると思うのでマストバイです。
また、写真集の発売に合わせて全国の書店でトークショーもやっていくとのこと。東京は6月で青山ブックセンターでやるので必見です!僕も予定つけば絶対行こうと思ってます。
イベント名 | ヨシダ、ABCに立つ |
日時 | 2018年6月24日(日)14:00-15:30 |
場所 | 青山ブックセンター本店 大教室 |
HP | こちら |
ニコン
ここからはブース巡りした様子を少し紹介していきます。ブースはさらっと通った感じですのであまり詳しくはお伝えできないというw
ニコンブースではD850がたくさん置かれ、色んなレンズを試せるようになっていました。D850を触った感じがめちゃくちゃ良かったなぁ…少し欲しくなりましたがここはぐっと我慢w
RICOH
RICOHブースではTHETAが目立っていました。
プロ写真家による360度写真などもあって見ていて面白かったです。僕は先日プーケット・タイの旅行でTHETAを借りて使ってみましたが、欲しくなりましたからね笑。
ハッセルブラッド
ハッセルブラッドでは中判カメラが置かれていました。なかなか触れるものではないので大興奮。こちらは4億画素、税別576万8,000円というバケモノカメラ笑。ただ残念だったのがSDカードを入れられなかったこと。
モニターだけでは4億画素のすごさを感じられなったのがちょっぴり残念でした。
SONY
ひときわブースのサイズが大きく、人だかりもすごかったのがSONYさん。SONYではCP+に向けて発表した新カメラα7Ⅲがもちろん置かれていました。
カメラやレンズだけではなく、モデルさんを撮影できる場所も一際大きかったです。モデルさんは常にゆらゆらと動いてまして、SONYカメラ自慢の機能である「瞳AF」(人の瞳を追尾するオートフォーカス機能)の威力を体感できるようになっていました。
望遠レンズを体感できるコーナーもありまして、これは400mmのレンズに望遠コンバーターがついて実質800mmになった状態です。カメラはSONYの最上位機種、α9!
85mmで撮影するとこの距離だったのが、800mmで撮影したのがこちら。
おぉぉぉぉ近い!この距離なのにAFが正確なこと正確なこと!瞳AFやばいですやっぱり。そしてこれ、ISO6400なんですよ!やばいですね。ノイズ少なすぎてちびりそうでした。
タムロン
タムロンブースは様々なレンズが置かれていて、モデルさんを撮影することができるようになっていました。
タムロンレンズのデザイン、かっこよくなりました。以前は金環がついていてなんだか野暮ったいデザインだったんですが、最近のレンズはシンプルでとってもクール。35mmF1.8のニコン用とか欲しいなぁと思ったりします。
富士フイルム
富士フイルムは新製品のX-H1がたくさん置かれていました。もちろん試写してみましたが、今回試写した中で一番感動したのがX-H1でした。
これが撮影した写真!!やばい!!なんだこの色味は!!現像など一切せず撮って出しにも関わらずこの状態。フィルムシミュレーション機能を使っています。設定は下記の通り。
絞り:F2.8
ISO:400
SS:1/600秒
レンズ:XF16-55mm F2.8
カメラ:X-H1
ズームレンズの解放で撮ったにも関わらずこの立体感。F2.8mmだからもうちょっとボケて欲しいけどそれはともかくとして、メチャクチャ高精細で美しい色味。このコンパクトボディでこの画質だったら欲しくなるなぁ…
これまで富士フイルムの一眼レフを買う気はなかったんですが、これを見せられるとちょっとなびきますね…あぁ、ニコンも早くミラーレス出してほしい(涙)
中一光学
最後にやってきたのは中一光学のブース。ここのレンズは僕の大好きな写真家、HASEO氏やイルコ氏が使っているので興味があったんです。
85mm撮り比べ。1枚目は中一光学の85mm F1.2で、2枚目は僕が愛用しているNikonの85mm F1.8。1枚目のこのとろけ具合がすごい!柔らかくてポートレートに向くのは間違いない。さすがF1.2だなぁ…これは欲しくなる。
でもまぁマニュアルフォーカスを使いこなせないので一旦ステイで。
買いませんがバズーカ砲みたいな135mm F1.4も使ってみました笑。重さも3キロ以上あるということでもはやギャグかと思うくらいですが、さすがに良い写りをします。完全にお仕事用レンズですね。
その他
その他にも会場を色々と見て回りました。
最近ノリにのっている写真家、あきりんこと黒田明臣氏がセミナーしていたり。
アウトレットコーナーにいってみたり。ここには中古のカメラやレンズ、アウトレット価格のカメラアクセサリーが所狭しと販売されてました。僕はここでケンコーのレフ板を2,000円で買っちゃいました(安い!)。
その他にもマイクロソフトが中央で出展していたり。
LUMIXブースでは動画に特化したGH-5Sが置かれて盛況でした。
今最も勢いのあるレンズメーカーであるSIGMA。ブースには、Eマウントのレンズを大量に発表したせいか、α7で写りを試せるコーナーが構えられていました。
ニコンユーザーである僕としては、135mmF1.8、35mmF1.4、14-24mmF2.8という3つのARTシリーズが気になって気になって仕方ないです。
最後に
いやぁCP+にきたのは3回目ですが、やっぱり毎年カメラ好きが集まってめっちゃ盛り上がってますねぇ。今年はドローンのDJIが入り口近くにブースを構えるなど、少し変化のあった年なんじゃないかと思います。
しかしながら、一方でカメラフリークなおじさん臭いイベントっていう感じが拭い去れないのもまた事実。インスタグラムやyoutubeなどで、カメラや写真に対する間口が広がっている昨今なので、「カメラ好きのためのイベント」というだけでなく「興味を持ってる人たちに対して、カメラや写真の面白さを伝えるイベント」という側面を持たした方がカメラ産業全体としてはいいんじゃないかなーとは思いました。
今回、ヨシダナギさんのお話を聞きに行った時には、若くてカメラフリークではない人もけっこういました。またキヤノンブースでは、インスタグラマーのmoyaさんが登壇されていました。今後はそういった方々の登壇を意識的に増やしたり、会場自体をもうちょっとフォトジェニックな感じにしたりして、若い人たちも取り込んでいけるといいんじゃないかなと。
なぜか最後に提言みたいになってしまいましたwとはいえ来年また行けることを楽しみにしてまーす!では!